カバードコール戦略とは、ターゲットとする原資産において2つの取引を同時に行う投資手法のことです。
保有した資産の値上がり益を追求。
オプション取引の一種。決められた価格で「買う権利」を売ることです。保有資産にかかる一定水準以上の値上がり益を放棄する対価として、「買う権利」を売ることで得られる収入(プレミアム)を収益(インカム)として受け取る。
決められた価格で買う権利を売却するため、原資産の価格上昇による収益は限定的になりますが、原資産価格があまり大きく上昇しないと予想される局面等でも、コールオプションの売却により収益を獲得することが期待できます。
一方で、保有資産の一定水準以上の値上がり益を放棄する対価として、プレミアム収入を収益として受取っているため、ポートフォリオで保有している銘柄の株価が短期的に大きく上昇した場合など値上がり益のすべてを享受することができない可能性があります。
カバードコール戦略を使ったETFは、同様の指数に連動した通常のETFと比べて高い分配金を受け取ることが期待できます。
この戦略の特徴である、「コールオプションの売り」では、「決められた価格で買う権利を売却する」ため、一定のインカム収益を獲得することが期待できます。
一方で、原資産の価格上昇による収益は限定的になるため、ポートフォリオで保有している銘柄の株価が短期的に大きく上昇した場合など値上がり益のすべてを享受することができない可能性があります。
つまり、保有資産の一定水準以上の値上がり益を放棄する対価として、プレミアム収入をインカムとして受取ることで安定的な分配金を受け取れる可能性があるのです。
※上記はカバードコールに関する概要であり、すべての特徴を網羅するものではありません。カバードコールの利用によって、損失が発生する可能性もあります。
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【ご注意】
上記の図表は株式を原資産とし、当該株式のコールオプションをすべて売却した場合における1つの権利行使期間でのカバードコール戦略の損益イメージを示したものです。
取引手数料や信託報酬など取引に係る費用等は考慮していません。実際に購入されたETFと動きとは異なりますのでご注意ください。
以下の事例は、満期日までに株式の配当金の支払いがあり、権利行使価格が当初株価以上で満期日に限り権利行使できるということを前提にしています。
オプション取引とは、あらかじめ定められた期日(満期日)にあらかじめ定められた価格(権利行使価格)で対象の原資産を買い付ける、または売り付ける権利を売買する取引です。
「売る」権利のことを「プットオプション」、「買う」権利のことを「コールオプション」といいます。
売る権利・買う権利の売買が発生するので、オプション取引では4種類の取引が存在します。
売買の種類 | 利益 | 損失 | |
---|---|---|---|
コールオプションの | 買い | 原資産の上昇に連動 | プレミアム (買う権利の価格)に限定 |
売り | プレミアム (買う権利の価格)に限定 |
原資産の上昇に連動 | |
プットオプションの | 買い | 原資産の下落に連動 | プレミアム (売る権利の価格)に限定 |
売り | プレミアム (売る権利の価格)に限定 |
原資産の下落に連動 |
カバードコール戦略には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
コールオプションを売却することで、プレミアム(オプション料)を得ることができます。
株価が大きく下落した場合でも、プレミアム収入により、損失が一部カバーできます。
株価がオプションの行使価格を超えて上昇した場合、その上昇分の利益を得ることができません。
株価が大きく下落した場合、保有株の価値が減少します。
当社が取扱いしている『カバードコール戦略』を採用しているETFの一覧です。
No | 銘柄名 | 市場 | ティッカー |
---|---|---|---|
1 | FT Vest ダウの犬10 ターゲットインカムETF ※日本初取扱い |
Cboe BZX | DOGG |
「ダウの犬」のカバードコール戦略で、ダウ・ジョーンズ工業株30種平均(「DJIA」)の年間配当利回りを約8%上回ることを目指します。 | |||
2 | FT Vest 中小型株増配アチーバーズ ターゲットインカムETF ※日本初取扱い |
Cboe BZX | SDVD |
中小型株増配アチーバーズのカバードコール戦略で、ラッセル2000指数の年間配当利回りを約8%上回ることを目指します。 | |||
3 | ファーストトラスト バイライトインカム ETF | NASDAQ GM | FTHI |
米国上場大型株の保有とS&P500指数コールオプションの売りで、分配金の獲得とキャピタルゲインを狙う | |||
4 | ファーストトラスト ナスダック バイライトインカム ETF | NASDAQ GM | FTQI |
米国上場大型株の保有とNASDAQ100指数コールオプションの売りで、インカム収益の獲得を狙う | |||
5 | FT Vest ゴールド戦略 ターゲットインカムETF | Cboe BZX | IGLD |
安定資産である金の価格リターンを追求しながら、継続的なインカム収益獲得の実現を目指す | |||
6 | FT Vest S&P 500 配当貴族 ターゲットインカムETF | Cboe BZX | KNG |
S&P500配当貴族のカバードコール戦略で、S&P500指数の年間配当利回りを約8%上回ることを目指す | |||
7 | FT Vest 増配アチーバーズ ターゲットインカムETF | Cboe BZX | RDVI |
増配アチーバーズのカバードコール戦略で、S&P500指数の年間配当利回りを約8%上回ることを目指す |
First Trust社では、カバードコール戦略を利用したETFのほかにもユニークなテーマのETFを提供しています。
No | 銘柄名 | 市場 | ティッカー |
---|---|---|---|
1 | ファーストトラスト シニアローン ファンド ETF | NASDAQ GM | FTSL |
北米企業の発行するシニアローンに投資 | |||
2 | ファースト・トラスト・エクスチェンジ−トレーディッド・ファンド | NASDAQ GM | HYLS |
ハイイールド債を投資対象に、ファンダメンタル・クレジット選別プロセス等により選定 |
No | 銘柄名 | 市場 | ティッカー |
---|---|---|---|
1 | ファースト・トラスト・モーニングスター・ディビデンド・リーダーズ・インデックス・ファンド | NYSE Arca | FDL |
モーニングスターの独自選定基準により高配当の米国大型株100銘柄を選別投資 | |||
2 | ファースト・トラスト・ダウ・ジョーンズ・グローバル・セレクト・ディビデンド・インデックス・ファンド | NYSE Arca | FGD |
先進国25カ国を対象に、独自の基準により高配当銘柄を厳選し投資 | |||
3 | ファースト・トラスト・ライジング・ディヴィデンド・アチーバーズ・ETF | NASDAQ GM | RDVY |
直近5年間に増配実績があり、将来にも配当引き上げを継続する能力をもつ優良企業に投資 |
No | 銘柄名 | 市場 | ティッカー |
---|---|---|---|
1 | ファースト・トラスト・ナスダック・セミコンダクターETF | NASDAQ GM | FTXL |
半導体業界の米国企業を厳選して投資 | |||
2 | ファースト・トラスト・クラウド・コンピューティングETF | NASDAQ GM | SKYY |
米国上場のクラウド・コンピューティング関連銘柄から厳選し投資 | |||
3 | ファースト・トラスト・ナスダック・サイバーセキュリティETF | NASDAQ GM | CIBR |
技術力および事業発展性により選ばれたサイバー・セキュリティ関連銘柄に投資 |
No | 銘柄名 | 市場 | ティッカー |
---|---|---|---|
1 | ファースト・トラスト・アメックス・バイオテクノロジー・インデックス・ファンド | NYSE Arca | FBT |
バイオテクノロジー治療に関連する主要米国上場企業30社に投資 | |||
2 | ファースト・トラスト・ウォーターETF | NYSE Arca | FIW |
ウォーター関係ビジネスを営む米国上場企業に投資 |
No | 銘柄名 | 市場 | ティッカー |
---|---|---|---|
1 | ファースト・トラスト・グローバル・タクティカル・コモディティ・ストラテジー・ファンド | NASDAQ GM | FTGC |
貴金属、エネルギー、農産物、家畜など幅広いコモディティにアクティブ投資 | |||
2 | ファースト・トラスト・ロング・ショート・エクイティETF | NYSE Arca | FTLS |
米国上場株式を投資対象とするロングショート戦略 |
外国株式取引におけるリスクについて
レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点について
外国株式取引の注意事項
カバードコール戦略を利用したETFの投資リスクについて
カバードコール戦略には、主に以下のようなリスクがあります。