

更新日 2025/10/15
リスクを抑えながら、着実に増やしていく―。そんな理想的な投資を実現する手段として、米国投資適格社債(USIG)が注目されています。
世界的な優良企業も発行する、格付会社から投資適格の格付けを付与されている社債であり、多くの場合、米国債以上の利回りとハイイールド債未満のリスクを両立。富裕層を中心に、長期資産形成や資産承継の選択肢として選ばれています。
USIG = U.S. Investment Grade Corporate Bonds(米国投資適格社債)とは?
米国企業が発行する社債のうち、格付けがBBB-(S&P)/Baa3(Moody’s)以上に位置づけられるものを指します。
世界最大規模の市場であり、発行体は消費財・ヘルスケア・テクノロジー・金融などグローバルに事業展開する一流企業が中心です。信用力が高く、資産運用において「国債以上・ハイイールド未満」の利回りが期待できるバランス型資産として位置付けられています。
USIG(米国投資適格社債)の多くは、コカ・コーラやマイクロソフトなど、世界的に知られる大企業が発行する社債です。これらの企業は、長期にわたり安定したキャッシュフローを創出しており、信用格付けも高水準。投資家にとって、比較的低リスクで長期保有できる資産として位置づけられています。
USIGは、一般に同年限の米国債よりも高い利回りを期待できる一方で、ハイイールド債のような過度な信用リスクを取る必要がありません。安定性と収益性のバランスが取れており、資産運用の“中核”としてポートフォリオに組み入れやすい債券です。
米国の投資適格社債市場は、発行額・投資家層・取引量のいずれも世界最大級。流動性が高く、大口資金の売買もスムーズに行えるため、富裕層を中心に高い支持を集めています。長期運用や相続を見据えた資産管理にも適しており、信頼性の高い投資先として注目されています。
USIGは、消費財・ヘルスケア・テクノロジー・金融・公益事業など、幅広い業種の社債を網羅しています。株式や不動産、オルタナティブ投資と組み合わせることで、ポートフォリオ全体のリスク分散が可能となり、安定性を高める効果が期待できます。
掲載の条件は、 2025/10/15 現在の参考条件であり、この条件でのお取引をお約束するものではありません。利率・利回りは、すべて税引前/現地通貨ベースです。
銘柄名 | 償還日 (満期) | 残存期間 | 参考利回り/年 (税引前・複利) | 購入単価 |
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コカ・コーラ 米ドル建普通社債 2.75% | 2060年6月1日 | 34年8ヶ月 | 4.94% 2025/10/15時点 | 63.83 |
1892年設立。米国ジョージア州アトランタ本社。世界200以上の国と地域でソフトドリンクを展開。主力ブランド「コカ・コーラ」に加え、スプライト、ファンタ、ダサニ、コスタコーヒーなど多彩な製品ラインナップを持つ。
景気後退局面でも飲料需要は底堅く、ディフェンシブなセクターの代表格。
格付:Moody’s A1 / S&P A+。長年にわたり社債市場で高評価を維持。安定したキャッシュフローが評価されている。
銘柄名 | 償還日 (満期) | 残存期間 | 参考利回り/年 (税引前・複利) | 購入単価 |
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イーライ・リリー 米ドル建普通社債 5.55% | 2055年10月15日 | 30年0ヶ月 | 5.00% 2025/10/15時点 | 108.33 |
1876年設立。米国インディアナ州インディアナポリス本社。世界的な製薬大手で、糖尿病薬「Trulicity」、肥満症治療薬「Mounjaro」などが成長ドライバー。高齢化社会や生活習慣病の増加を背景に、今後も長期的な需要拡大が期待される。研究開発に積極的で、豊富な新薬パイプラインを持ち、収益基盤の安定性と成長性を両立。
格付:Moody’s A1 / S&P A+。ヘルスケア業界の中でも信用力が高い。
銘柄名 | 償還日 (満期) | 残存期間 | 参考利回り/年 (税引前・複利) | 購入単価 |
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マイクロソフト 米ドル建普通社債 2.675% | 2060年6月1日 | 34年8ヶ月 | 4.89% 2025/10/15時点 | 63.17 |
1975年設立。米国ワシントン州レドモンド本社。世界最大のソフトウェア企業で、Windows、Officeといった基幹製品に加え、クラウド(Azure)、LinkedIn、Xbox、AI分野へも積極展開。サブスクリプション型ビジネスモデルにより安定収益を確立。
豊富な現金保有と低負債比率を誇り、財務基盤は極めて堅固。
格付:Moody’s Aaa / S&P AAA。世界でも数少ないトリプルA企業。
USIG債の中でも、30年以上の超長期債は、富裕層の長期資産形成や資産承継において、高い評価を受けています。
コカ・コーラやマイクロソフトなど、低クーポンで発行された長期債は、金利変動に対して価格が大きく動く特性があります。
特に金利が低下する局面では、債券価格が大きく上昇し、キャピタルゲイン(値上がり益)を狙える点が魅力です。
これは短期債にはない、長期債ならではの値動きのダイナミズムといえます。
(ただし、金利の上昇局面では債券価格が大きく下落する点には留意が必要です。)
イーライリリーのように、比較的高いクーポン水準を持つ長期債では、長期にわたり安定した利息収入(インカム)を得られる点が魅力です。
将来的に金利が低下し、新発債の利回りが下がる局面でも、既発債のクーポン収入は変わらず、相対的に有利な水準でのインカムを維持できます。さらに、金利低下に伴う『債券価格の上昇(キャピタルゲイン)』も期待できますが、低クーポン債に比べると価格変動に対する感応度はやや低く、値上がり幅は限定的です。
その分、安定したインカム収入を確保しやすく、キャピタルとインカムのバランスが取れた長期運用に適したタイプといえます。
資産承継や世代を超えた資産管理を視野に入れる富裕層にとって、超長期運用が可能な債券は有効な選択肢のひとつになり得ます。時間を味方にしながら、安定的な収益を次世代へと引き継ぐことができます。
世界的な優良企業は、低金利環境を活用して、超長期にわたる社債発行を行っています。米国の投資適格社債は、一般に10?15年程度の年限を中心に発行されており、30年以上の満期を持つ超長期債は相対的に少数です。発行機会も限られているため、こうした長期年限の債券は、長期運用を志向する投資家にとって希少な選択肢のひとつとなる場合があります。
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