【トピックス】ECBの金融政策決定と欧州債券・為替相場の見通し(2024年9月18日)
動画の説明(再生時間:11:03)
本動画では、9月12日のECB声明とラガルド総裁の記者会見内容などを元に、今後のユーロ圏の金融政策の動向と相場予想に関する弊社の考え方を示す。
預金ファシリティ金利: -0.25%ポイントの引き下げ(3.75%→3.50%)、
借換えオペ金利:-0.60%ポイントの引き下げ(4.25%→3.65%)、
限界貸付ファシリティ金利:-0.60%ポイントの引き下げ(4.50%→3.90%)
- 金融政策は、今後もデータ次第、会合ごとのアプローチで決定。9月以降の政策金利についても何も決めていない。
- 2024年の経済成長は鈍化しており、変動リスクは下向きに傾いている。
- 8月の総合消費者物価指数(HICP)は2.6%→2.2%に低下。コア物価指数(除くエネルギー・食品、前年比)は、8月に+2.8%と、前月比で横ばい。
- コア指数に含まれる物品価格のインフレ率は低下、サービス価格のインフレ率は上昇と、逆の動き(米国でも類似の傾向)。
- 賃金指標の労働コスト指数は前年比で+5.1%とコンスタントに伸長。失業率は6.6%と、ここ数年で最低水準。個人の実質購買力は拡大。これは、インフレ要因ではあるが、経済の下支え要因にも。
- 次の短期政策金利の利下げは2025年以降に遅れやすいと想定。
- ドル/円の円高が一定程度生じても、ユーロ/円の通貨安は抑制されやすい。ユーロ上で一定程度の利回りを確保できる投資機会があれば、為替リスクへの懸念を若干抑制した投資を新規に開始しやすい。
[ECBの声明文(2024/9/12)概要とその意味]
- ECBは3つの主要政策金利の利下げを実施。預金ファシリティ金利: -0.25%ポイントの引き下げ(3.75%→3.50%)、
借換えオペ金利:-0.60%ポイントの引き下げ(4.25%→3.65%)、
限界貸付ファシリティ金利:-0.60%ポイントの引き下げ(4.50%→3.90%)
- 金融政策は、今後もデータ次第、会合ごとのアプローチで決定。9月以降の政策金利についても何も決めていない。
- 2024年の経済成長は鈍化しており、変動リスクは下向きに傾いている。
[ECB声明の背景にあるマクロ状況]
- 2024年Q2の実質GDP成長率は+0.2%に鈍化。ECBによる9月時点の2024通年予想も+0.8%に下方修正。純輸出と国内民間総投資の鈍化が影響。- 8月の総合消費者物価指数(HICP)は2.6%→2.2%に低下。コア物価指数(除くエネルギー・食品、前年比)は、8月に+2.8%と、前月比で横ばい。
- コア指数に含まれる物品価格のインフレ率は低下、サービス価格のインフレ率は上昇と、逆の動き(米国でも類似の傾向)。
- 賃金指標の労働コスト指数は前年比で+5.1%とコンスタントに伸長。失業率は6.6%と、ここ数年で最低水準。個人の実質購買力は拡大。これは、インフレ要因ではあるが、経済の下支え要因にも。
[弊社による相場想定]
- ユーロ金利はさらにフラットな期間構造を維持。- 次の短期政策金利の利下げは2025年以降に遅れやすいと想定。
- ドル/円の円高が一定程度生じても、ユーロ/円の通貨安は抑制されやすい。ユーロ上で一定程度の利回りを確保できる投資機会があれば、為替リスクへの懸念を若干抑制した投資を新規に開始しやすい。
公開日:
#経済見通し#インフレ#金利#為替#欧州#債券投資#資産運用
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