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【発行体概要】ブリストルマイヤーズスクイブの概要と投資評価ポイント(2024年10月7日)

動画の説明(再生時間:17:35)

本動画では、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(Bristol-Myers Squibb Co.)(以下「BMS」と表記)の経営状況や主要商品市場の現状を確認し、同社に対するクレジット評価を行う。

[BMSの事業概要]

- BMSのFY2023の売上は3割前後をがん腫瘍、免疫疾患、心臓病がそれぞれ占める構成。精神神経疾患(中核神経)領域における収益力強化に注力。
- 主力商品(ブロックバスター)5つの売上高合計が総売上高の75%以上を占めており、売上上位製品への依存度が高い構造となっている。
これらの商品は、いずれも2024〜2030までの間に特許期限が切れる。
- ブロックバスターの収益機会喪失に対応するため、フェーズIIIまでの創薬ポートフォリオを充実化。FY2024Q1にも大型M&Aが3件を完了。
うち、2件はがん腫瘍疾患領域、残りの1件は精神神経疾患領域におけるシェア拡大が目的。
- 主力商品が、インフレ対策法の薬価交渉制度の対象となるなど、さらなる減収要因も。

[BMSの業績/財務状況]

- 直近四半期(FQ2 2024)における売上高は前年度同期より+8%ほどの増収で12,201(百万米ドル)。
Q2の営業利益は、前年度同期より▲10%ほどの減益で、1,559(百万米ドル)となった。なお、Q1の営業損益は大幅な赤字(3件の大型買収に起因)。
- 自己資本比率は大型M&Aの実施に伴い、FQ1 2024に▲14.3ポイントほどの大幅な下落がみられ16.7%まで悪化したが、FQ2 2024には18.0%へやや改善。
- 返済能力の指標である「ネット有利子負債/EBITDA倍率」はFQ1 2024にマイナスに転じたのち、直近四半期では2.87倍となった。
- M&Aによって得られた創薬パイプラインの収益化が進めば、有利子負債の圧縮が継続的に行いやすくなり、これらの指標も改善される可能性。

[BMSの信用格付、及び社債の投資評価]

- BMSの信用格付は、Moody’sからA2格で見通しは「ネガティブ」、S&PからはA格で見通しは「安定的」と評価されている。
- 弊社では現在のBMSの信用格付けは短期的な財務劣化を反映したものであるが、一定期間の安定経営が続けば元の格付水準に復帰しやすいとみる。
- また、同社社債の信用スプレッドはすべての年限で、穏やかなタイト化傾向にある。過去の格下げ時も、スプレッドの拡大には結びつかず、同社の信用力に対する市場の信認は引きつづき堅固。
- 潜在的なビジネスモデルの不安定化要因(ブロックバスターの特許切れ)等を勘案すると、スプレッドはタイトめの評価となっており、若干の割高感がある。他銘柄との相対間では劣る場合も。
- 同社社債スプレッドの期間構造については償還までの期間が20年くらいまでスプレッドは概ね増加し、それ以降は100bpほどの水準となっている。単体でみれば2053年債など残存20年近辺の債券を推奨。
公開日:
#米国#クレジット投資評価#投資適格債#個別発行体#事業会社#製薬#債券投資
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