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【特集:トランプ政権の政策と相場影響】相互関税と世界経済への影響(2025年4月4日)

アナリストレポート


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動画の説明(再生時間:17:45)

本動画では、トランプ米大統領が導入を決めた「相互関税」の概要、一連の関税政策が目指す同大統領の経済政策の目的、今後の市場への影響について解説する。

[相互関税の概要]

  1. すべての輸入品に対し、一律10%の追加関税
  2. 特定貿易相手国からの輸入品について、10%以上の国別関税率(より高い追加税率)を適用。(ベトナム46%、台湾32%、韓国26%、マレーシア24%、日本24%、EU20%など)
  3. メキシコ・カナダの特例措置
  4. - USMCA適合品目;原則として追加関税の適用除外
    - USMCA非適合品目; 最大25%の追加関税を適用(例外あり)
    中国・香港・マカオへの対応措置:
    中国本土と香港・マカオからの輸入品に対しては、すべて同一の関税率(54%);既存の20%の関税+新たな34%の関税)を適用。
  5. 追加関税の対象外となる例外品目
  6. 品目別課税済みの鉄・アルミ製品、自動車・自動車部品などは、相互関税の対象外。その他指定された品目(医薬品、半導体、銅、鉱物、他)も除外。

[相互関税による米国内での政策目標とは?]

  1. 短期の政策目標:外国から徴収した関税をアメリカ国民個人への給付・還付に
  2. 中期的目標:産業構造の転換と米国での生産への回帰
短期目標の達成には、原資としての関税の積み上げが不可欠であり、諸外国からアメリカに交渉を持ち掛けても、短期的にこれを受け入れる可能性は限定的。

[世界経済への影響]

アメリカが、強気の関税を仕掛けられる原因は、同国経済の輸出入への依存度が低いことがある。相対的に依存度が高い、欧州(EU)、カナダ、メキシコなどは、貿易戦争激化時には、経済へのダメージが相対的に大きくなりやすい。

[投資の観点]

-米国では、インフレ懸念が高まる中での低金利誘導は生じにくく、ドル安も短期的には進展しにくい。
-米ドル建て資産への投資は、引き続き有効
-ただし、成長鈍化の中で「直利」を重視した投資が有効(現金の下落はない)

[有効な投資対象]

株式では米ドル建ての高配当のバリュー株で安定業種の銘柄(景気連動を除く)。
債券では、金利上昇懸念は抑制的なことからデュレーションの長期化が有効。事業会社債は、安定業種重視。金融劣後債は有効な直利の積み上げ手段に。一方、事業ハイイールド債、低格付ソブリン債などは当面はさらなる時価下落を想定。下落後に再検討か。
公開日:
#経済見通し#インフレ#米国
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