【マーケット動向】週次:米国債券市場動向 (8月第5週)(2025年9月2日)
動画の説明(再生時間:10:51)
本動画では、2025年8月22日から8月29日までの米国債券市場動向の状況を示すことを目的とする。(起債額と取引額は2025年8月25日から8月29日まで)
- ジャクソンホール会合とトランプ政権のFRBへの関与に関するとらえ方が、引き続き株式市場と債券市場で若干の乖離。パウエル議長は、弱い労働指標を見て「利下げに関する議論を容認」した一方で、労働指標(利下げ)とインフレ指標(利上げ)の双方の中で金融政策を取ることの困難さを、重ねて指摘。
- 株式相場と短期債市場は、どちらかと言えば利下げを重視し利回り低下。一方、長期債市場は現実に生じている物価上昇とFRBの中立性維持への疑念から需給が弱まり利回り上昇。米国労働指標に注目が集まるが、一回限りの利下げと、複数回継続する利下げとでは、市場影響は大きく異なる。金融政策が、一方に傾くと考える材料は少ない、と弊社は見る。
- 株式市場におけるAI・ハイテク関連企業の業績減速懸念などが波及。2年利回りは-0.08%低下したが、20年国債は+0.03%上昇と、イールドカーブはねじれた動きを示しスティープ化。
- 投資適格・投機級ともにスプレッドは拡大。
- 事業会社のうち投資適格債で取引額が最も多かったのはイーライリリーで、CVSヘルス、ユナイテッドヘルス・グループがそれに続いた。
- ジャクソンホール会合とトランプ政権のFRBへの関与に関するとらえ方が、引き続き株式市場と債券市場で若干の乖離。パウエル議長は、弱い労働指標を見て「利下げに関する議論を容認」した一方で、労働指標(利下げ)とインフレ指標(利上げ)の双方の中で金融政策を取ることの困難さを、重ねて指摘。
- 株式相場と短期債市場は、どちらかと言えば利下げを重視し利回り低下。一方、長期債市場は現実に生じている物価上昇とFRBの中立性維持への疑念から需給が弱まり利回り上昇。米国労働指標に注目が集まるが、一回限りの利下げと、複数回継続する利下げとでは、市場影響は大きく異なる。金融政策が、一方に傾くと考える材料は少ない、と弊社は見る。
[米国国債市場]
- 直近(8月29日)の10年国債利回りは4.23%と前週比で-0.025%の低下、4週比(8月1日)では0.012%の上昇。- 株式市場におけるAI・ハイテク関連企業の業績減速懸念などが波及。2年利回りは-0.08%低下したが、20年国債は+0.03%上昇と、イールドカーブはねじれた動きを示しスティープ化。
[米国社債市場]
- ドル建て社債を年限別に見ると、相対的にスプレッド(超過利回り)が広めに動いたのは、投資適格債では10年債、投機級債では2年債。- 投資適格・投機級ともにスプレッドは拡大。
[米ドル建て債券起債動向]
- 優先債で起債額の特に大きかった案件は政府セクターの国際復興開発銀行の50億ドルの起債。2番目は、政府セクターの欧州投資銀行の40億ドル。3番目は、政府セクターのアジア開発銀行の30億ドル。[米ドル建て社債取引動向]
- 最も債券の取引額が多かった金融機関債はJPモルガン・チェース・アンド・カンパニー、次いでバンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレーだった。- 事業会社のうち投資適格債で取引額が最も多かったのはイーライリリーで、CVSヘルス、ユナイテッドヘルス・グループがそれに続いた。
公開日:
#金利#為替#米国#ハイイールド債#投資適格債#市場・取引動向#業種別
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