【マーケット動向】週次:米国債券市場動向 (9月第1週)(2025年9月9日)
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本レポートでは、2025年8月29日から9月5日までの米国債券市場動向の状況を示すことを目的とする。(起債額と取引額は2025年9月1日から9月5日まで)
-9/5に公表された8月の労働指標はさらに弱く、9月の利下げ観測を補強。医療分野以外では、雇用者が減少傾向。(特に製造業、専門サービス)。ただし、トランプ政権による外国人労働者へのビザ厳格化影響もあり、労働人口が大きく回復する見込みもない。トランプ政権も、1年程度は回復までの時間を要するとの見方を示す。一方で、インフレ懸念も強い中、利下げがQ4中に継続するとは考えにくい。一旦はパラレルに下がったイールドカーブも、FOMC後は、再度スティープ化傾向に戻りやすい。
-ドル/円レートは、ヘッジコストの大幅な低下や、ドル金利・円金利の持続的な金利縮小見込みが織り込まれない限り、継続的な円高には転じにくい。
-高格付けのBtoBセクターなど、安定業種の超長期債は、引き続き投資機会を提供。米国債からスプレッド商品へのシフトを推奨。
-弱い労働指標を受け、2年利回りは-0.108%低下したが、20年国債は-0.169%低下と、イールドカーブの傾きはフラット化。
-投資適格の信用スプレッドはわずかに低下。投機級のスプレッドは短期が低下、長期が上昇とねじれたうごき。
-事業会社のうち投資適格債で取引額が最も多かったのはイーライリリーで、メルク、CVSヘルスがそれに続いた。
-9/5に公表された8月の労働指標はさらに弱く、9月の利下げ観測を補強。医療分野以外では、雇用者が減少傾向。(特に製造業、専門サービス)。ただし、トランプ政権による外国人労働者へのビザ厳格化影響もあり、労働人口が大きく回復する見込みもない。トランプ政権も、1年程度は回復までの時間を要するとの見方を示す。一方で、インフレ懸念も強い中、利下げがQ4中に継続するとは考えにくい。一旦はパラレルに下がったイールドカーブも、FOMC後は、再度スティープ化傾向に戻りやすい。
-ドル/円レートは、ヘッジコストの大幅な低下や、ドル金利・円金利の持続的な金利縮小見込みが織り込まれない限り、継続的な円高には転じにくい。
-高格付けのBtoBセクターなど、安定業種の超長期債は、引き続き投資機会を提供。米国債からスプレッド商品へのシフトを推奨。
[米国国債市場]
-直近(9月5日)の10年国債利回りは4.07%と前週比で-0.154%の低下、4週比(8月8日)では-0.209%の低下。-弱い労働指標を受け、2年利回りは-0.108%低下したが、20年国債は-0.169%低下と、イールドカーブの傾きはフラット化。
[米国社債市場]
-ドル建て社債を年限別に見ると、相対的にスプレッド(超過利回り)が広めに動いたのは、投資適格債では2年債、投機級債では10年債。-投資適格の信用スプレッドはわずかに低下。投機級のスプレッドは短期が低下、長期が上昇とねじれたうごき。
[米ドル建て債券起債動向]
-優先債で起債額の特に大きかった案件はヘルスケアセクターのシグナ・グループの45億ドルの起債。2番目は、一般消費財セクターのトヨタモータークレジットの20億ドル。3番目は、通信セクターのチャーターコミュニケーションズOp/CCOキャピタルの20億ドル。[米ドル建て社債取引動向]
-最も債券の取引額が多かった金融機関債はバンク・オブ・アメリカ、次いでJPモルガン・チェース・アンド・カンパニー、モルガン・スタンレーだった。-事業会社のうち投資適格債で取引額が最も多かったのはイーライリリーで、メルク、CVSヘルスがそれに続いた。
公開日:
#金利#為替#米国#ハイイールド債#投資適格債#市場・取引動向#業種別
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