

更新日 2026/03/10
足元では、米国とイスラエルによる対イラン攻撃を背景に、グローバル市場でボラティリティが再び高まっています。このような不透明感が強まる環境下では、「信用度の高い資産」へ資金を振り向ける動きが広がっています。本特集では、その一環として、米国国債の投資妙味について解説します。
足元では、米国とイスラエルによる対イラン攻撃の激化を背景に、中東情勢が急速に不安定化し、グローバル市場ではボラティリティが一段と高まっています。こうした地政学的リスクの上昇は、原油価格や輸送コストの変動を通じて市場全体の不透明感を強めており、一部ではボラティリティ指標の上昇も確認されています。
また、FRB(連邦準備制度理事会)は依然としてインフレ抑制を重視し、政策金利を相対的に高い水準で維持していることから、金利環境は引き続きタイトな状態にあります。このような背景のもと、長期金利は高めに推移し、米国国債の価格は調整局面にあります。
一方で、歴史的には金利が高止まりする局面が、後の金利低下局面に向けた投資検討の契機となった例も見られるため、現在の環境についても慎重に見極めながら注視すべき局面と言えるでしょう。
出所:米財務省、FRBのデータよりJTG証券作成
※@〜Cは利下げ局面に転じる前の最後に利上げが行われた年月から3年間を塗りつぶしている。
注)上記は過去の情報であり、将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。
※クリックすると画像が拡大されます。
過去、2000年以降における3回の利上げ打ち止めから3年後の米国10年国債利回りは、総じて低下する傾向が見られます[表@]。
しかし今回は、物価の高止まりや市場が織り込む緩やかな利下げペースなどの影響により、10年債利回りは過去のサイクルと比べてなかなか低下せず、現在でも4%台を維持しています。とはいえ、今後FRBが利下げへと舵を切るにつれ、米国10年国債利回りは時間をかけて緩やかに低下していくと見込まれます。
| 局面 | 利上げ打ち止め年月 | 米国10年債利回り | 利回り差 | |
|---|---|---|---|---|
| 利上げ打ち止め時 | 打ち止めから3年後 | |||
| @ | 2000年05月 | 6.29% | 3.37% | ▲2.92% |
| A | 2006年06月 | 5.15% | 3.47% | ▲1.68% |
| B | 2018年12月 | 2.69% | 1.43% | ▲1.26% |
| C | 2023年07月 | 3.97% | ||
| 平均 | - | - | - | ▲1.86% |
出所:米財務省のデータよりJTG証券作成
※ 上記の米国10年債利回りは対象年月の月末の数値を記載
現状、短期金利はアメリカの中央銀行(FRB)が決める政策金利の影響を強く受けるため、現在は低い水準にあります。政策金利は景気やインフレを調整する目的でFRBが直接操作するため、その動きが短期の市場金利に即座に反映されやすいという特徴があります。
一方、イールドカーブを見ると、短期から中期にかけて小幅にへこんだ後、長期に向けて利回りが上昇する“正常化した右上がりのカーブ”となっています。このような金利構造から、中長期ゾーン(特に20年〜30年)に投資妙味が増していると考えています[図A]。
イールドカーブ:債券の利回りと償還期間の関係を示したグラフ
※クリックすると画像が拡大されます。
FRB内部では見解が分かれており、2026年の利下げ回数や時期に関しては不透明感が残っています。しかし、市場では少なくとも1回の利下げが行われるとの見通しが優勢で、CMEのFedWatchもその見方を裏付けています。政策金利が低下した場合には、米国の長期金利も低下基調となり、債券価格にとっては大きな追い風となる可能性があります。
(注)一般的に金利が下がると債券価格は上昇しますが、債券の需給動向や残存期間、景気動向、発行体の信用状況等によって上記の通りにはならない場合があることに注意が必要です。
| 政策金利 | 現在 | 26年04月 | 06月 | 07月 | 09月 | 10月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 4.25-4.50% | - | 88.2% | 63.2% | 47.0% | 31.0% | 24.8% | 17.6% |
| 4.00-4.25% | ▲0.25% | 11.7% | 33.3% | 41.0% | 43.0% | 40.6% | 36.0% |
| 3.75-4.00% | ▲0.50% | 0.2% | 3.4% | 11.1% | 21.3% | 25.6% | 30.0% |
| 3.50-3.75% | ▲0.75% | 0.9% | 4.4% | 7.8% | 13.0% | ||
| 3.25-3.50% | ▲1.00% | 0.3% | 1.1% | 3.1% | |||
| 3.00-3.25% | ▲1.25% | 0.1% | 0.4% |
出所:CMEのFedWatchツールのデータよりJTG証券作成
米ドル/円
ユーロ/円
豪ドル/円
英ポンド/円
NZドル/円
カナダドル/円
ロシア・ルーブル/円
ブラジル・レアル/円
トルコ・リラ/円
インドネシア・ルピア/円
南アフリカ・ランド/円
メキシコ・ペソ/円
インド・ルピー/円出所:各国中央銀行
※2026/03/18 8時50分時点
銘柄名をクリックすると、詳細画面をご覧頂けます。
※購入単価は、2026/3/17時点におけるご参考単価になります。実際の購入単価はお取引店までご確認ください。
※購入単価は、取引執行に係る費用その他の費用等が含まれた、お客様が当社から店頭取引で購入される場合の単価となります。
| 銘柄名 | 償還日 (満期) | 残存期間 | 参考利回り/年 (税引前・複利) | 購入単価 |
|---|---|---|---|---|
| 米国国債(ストリップス債) | 2054年5月15日 | 28年2ヶ月 | 4.86% 2026/3/17時点 | 25.83 |
| 米国国債 3.625% | 2053年5月15日 | 27年2ヶ月 | 4.74% 2026/3/17時点 | 83.01 |
| 米国国債(ストリップス債) | 2052年5月15日 | 26年2ヶ月 | 4.92% 2026/3/17時点 | 28.04 |
| 米国国債(ストリップス債) | 2049年5月15日 | 23年2ヶ月 | 4.93% 2026/3/17時点 | 32.37 |
| 米国国債 3.0% | 2048年8月15日 | 22年6ヶ月 | 4.76% 2026/3/17時点 | 75.88 |
| 米国国債(ストリップス債) | 2047年2月15日 | 21年0ヶ月 | 4.90% 2026/3/17時点 | 36.33 |
| 米国国債 2.875% | 2045年8月15日 | 19年6ヶ月 | 4.72% 2026/3/17時点 | 76.69 |
| 米国国債(ストリップス債) | 2044年5月15日 | 18年2ヶ月 | 4.84% 2026/3/17時点 | 41.92 |
| 米国国債 4.375% | 2043年8月15日 | 17年6ヶ月 | 4.60% 2026/3/17時点 | 97.25 |
| 米国国債 3.875% | 2043年5月15日 | 17年2ヶ月 | 4.61% 2026/3/17時点 | 91.33 |
| 米国国債(ストリップス債) | 2041年2月15日 | 15年0ヶ月 | 4.59% 2026/3/17時点 | 50.80 |
【免責事項】
お取引にあたってのご留意事項
外貨建て債券のリスクについて
金融商品市場における相場その他の指標にかかる変動などにより損失が生ずるおそれがあります。
債券の発行者または元利金の支払の保証者の業務または財産の状況の変化などによって損失が生ずるおそれがあります。
債券の発行者等または当該通貨等の帰属する国や地域の政治および経済状況の変化、法令・規制の変更などによって損失が生じるおそれがあります。
お取引をされる際は、必ず契約締結前交付書面等をよくお読みいただき、ご自身の判断でお申し込みください。
無登録格付について
ホームページ上で使用されている格付けについて、信用格付付与者である「ムーディーズ・レーティングス(Moody's)」、「S&Pグローバル・レーティング(S&P)」 、および「フィッチ・レーティングス(Fitch)」 は金融商品取引法第66条の27の登録を受けておりません。無登録格付けに関する留意点につきましては、無登録格付に関する説明書をご覧下さい。