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【トピックス】戦略兵器並みの影響力を持つ中国レアアース規制とは(2025年6月19日)

調査レポート

動画の説明(再生時間:9:12)

本動画では、中国政府の輸出管理措置で明らかになった、レアアースを含む国際サプライ・チェーンの脆弱性を検証し、今後の貿易戦争に与える影響力や、市場影響について考察する。

[中国のレアアース規制の概要]

中国政府は2025年4月4日、7種の中・重希土類(レアアース)関連品目について、輸出許可制による輸出管理措置を即日実施した。
- 同時に16の米国企業が輸出管理リストに掲載され、軍民両用製品の受け取りが制限された。リストに掲載された企業のうち、1社を除く全てが防衛・航空宇宙産業に属する企業。中国が新たなライセンス制度をどのように実施するかは不透明。
- このライセンス制度の運用は中国がアクティブに操作可能で、世界各国がレアアース供給不足を回避するため、中国との交渉においても譲歩を迫られる可能性が高まった。

[中国レアアース規制の国別影響]

今回の規制は米国の防衛・軍事産業と安全保障面にも大きな不安を与えた。
- 欧州では、中国産の磁石の供給の不安定化により、自動車の生産ラインが一部停止。
- 日本では、以前からレアアース在庫の積み増しは行っていたが、インドからのレアアース供給が打ち切られるなど供給体制は見直しが必須な状況。

[中国レアアース規制の産業別影響]

今回の規制は防衛・軍事産業、自動車産業に加え、半導体・電子産業のサプライ・チェーンにも動揺を生んだ。

[レアアース規制による相場への影響]

中国のレアアース輸出規制は、短期間のうちに各国の重要産業に直接的な打撃を与え、アメリカが自ら率先して中国との外交交渉を急がざるを得なくなるなど、「戦略兵器並みの影響力」を有することが明らかになった。
- 本規制は、間接的に他の伝統的な同盟諸国を経済的に敵視する、現トランプ政権の外交政策に幾分の方針転換を迫る圧力ともなりうる。特に、7月にも想定される相互関税のさらなる適用延期や交渉の深化などの影響も生じさせ得る。
公開日:
#経済見通し#インフレ#米国#欧州#日本#新興国
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